皆さんは、夏から秋にかけていちごが収穫されていることをご存知でしょうか?
いちごと言えば、冬から春にかけてスーパーに並ぶことが多いですが、実は夏に収穫できるいちごがあります。
今回は、夏から秋にかけて収穫されるいちごについて紹介します。
いちごソムリエである宮崎さんの取材をもとに、夏いちごの特徴や購入方法などをまとめました。
通販サイトでのおすすめ夏いちごランキングも記事の最後に紹介するので、ぜひ最後までチェックしてみてください!
宮崎 大輔
いちごソムリエ
株式会社イチゴテック 代表取締役
信州大学農学部でイチゴの研究を始め、大学院でイチゴの研究で修士号を取得。2013年から農業指導を始め、2019年にイチゴに特化した事業を行う(株)イチゴテックを設立
夏いちごの特徴と品種、栽培方法
まずは、夏いちごの味の特徴や産地、品種について紹介します。
夏いちごの特徴は?
夏いちごとは、夏から秋にかけて収穫されるいちごのことです。
夏秋いちご(かしゅういちご)とも呼ばれます。
生のいちごは冬から春にかけて食べるイメージが強いですが、業務用としてケーキの飾りつけなど通年で需要があります。
本来、いちごは暑さに弱く、冬から春にかけての低温時期にしか収穫ができません。
そこで夏秋にも収穫できるように夏季冷涼な気候の北海道や東北、長野県で生産されているのが、夏秋いちごです。
一般的に、日本で流通している「あまおう」や「とちおとめ」などは冬から春にかけて旬を迎え、この時期に収穫するものは流通量全体の95%です。
それに対して、夏いちごは残り5%ほどしか流通しておらず、非常に珍しいいちごとなっています。
夏いちごの産地
夏いちごの産地は、北海道や東北、長野県など、夏でも涼しい地域です。
特に長野県や山梨県では、標高が高い地域で栽培されています。
長野県や山梨県での夏いちご生産は、700〜800メートル以上の涼しい土地が適していると言われています。
夏いちごの生産量の半分以上は北海道で作られており、日本の中では一番収穫量が多い地域です。
夏いちごの栽培方法は?
夏いちごの栽培方法は、冬のいちごとほぼ同じです。
土耕栽培と呼ばれる地面で育てる方法や、高設栽培という1mくらいの高さで栽培する方法があります。
夏いちごの品種
最も流通量が多いのは、すずあかねです。
他にも、ペチカほのかや信大BS8-9、赤い妖精、サマーリリカルなどの品種があります。
夏いちごは、品種名ではなく商品名で販売されることが多いので、品種名ではない名前で流通されいます。
代表的な商品を見てみましょう。
- すずあかね :実が丸く、鮮やかな赤色、甘酸っぱい香りが特徴。
- ペチカほのか:実はやや大きく円錐型。酸味よりも甘味が強い。
- 信大BS8-9 :実の中まで鮮やかな赤色。豊かな香り。甘味の中に酸味もあるのが特徴。
- 赤い妖精 :酸味と甘味のバランスが取れている。果肉の断面まで赤い。輸送性に優れているのが特徴。
- サマーリリカル:実は円錐型。鮮やかな赤色で光沢がある。酸味と甘味のバランスが取れている。
夏いちごの味と買える場所はどこ?
夏いちごは冬のいちごよりも、甘さが弱いことが多いです。
味もさっぱりしているので、夏の暑い時期に食べるのに適しています。
夏いちごはスーパーなどの売り場には並ばず、いちご狩りもほとんど実施されないため、一般消費者が購入する機会は少ないです。
その理由としては、夏いちごの流通の大部分がケーキ用としてケーキ屋に売られていることが挙げられます。
買えるとしたら、品揃えが豊富なスーパーや百貨店、道の駅、直売所、もしくはネット通販で扱っている場合があります。
夏いちごは冬と春のいちごと比べて味はおいしい?
冬や春のいちごと比べると、夏いちごはやや小粒で甘さが控えめなことが多いです。
ただし、全ての夏いちごが甘さ控えめという訳ではありません。
冬のいちごと同等レベルの甘さのものや、同じくらい大きいサイズのものも中にはあります。
また、夏から秋にかけての時期によっても味は変わります。
夏いちごはスーパーで買える?
まず前提として、夏いちごは通常スーパーで販売することはありません。
どうしても夏いちごを買いたい場合は、都市部にあるような、品揃えが豊富な百貨店のスーパーなどをチェックしてみるのがいいかもしれません。
ただし、百貨店のスーパーにも必ずあるわけではないので注意してください。
また、夏から秋にかけては輸入品のいちごも、国産品の夏いちごの5倍くらいの量が出回っています。
百貨店のスーパーでも、輸入いちごを売っている場合があります。
値札やパッケージにいちごの産地が書いてあるので、国産の夏いちごなのか、輸入品なのか、購入前に確認してから買いましょう。
ネット通販サイトでは夏いちごを買えるので、確実に夏いちごを買いたい方にはおすすめです。
ギフト(贈答品)に夏いちごは向いてる?
いちご好きの方に対して、夏のお中元として夏いちごを贈るのはおすすめです。
夏のお中元の時期は、通常の冬いちごは収穫できないので、代わりに夏いちごを贈ることができます。
いちご好きの相手であれば、夏が旬の他の果物を受け取るよりも喜んでくれるかもしれません。
夏のお中元としての夏いちごの魅力と注意点
夏いちごは一般的に冬のいちごに比べて、小粒で甘さが弱いです。
夏にわざわざいちごを贈るのであれば、サイズが大きく甘さが強いものを選んであげましょう。
夏には、梨やスイカ、ぶどうなど他にも旬のフルーツがあるので、相手がいちご好きの場合のみお中元の贈答品として選ぶことをおすすめします。
父の日ギフトとしての夏いちごの魅力と注意点
父の日は6月なので、一般的な冬のいちごは収穫が終わっています。
いちごを父の日のプレゼントとして贈る場合は、夏いちごが適しています。
6月は夏いちごの粒が大きく、甘さが強い時期なのでギフトとしておすすめ。
ただし、お父さんがいちご好きでないと喜ばないので、お父さんがいちご好き場合のみ選んであげるのがいいでしょう。
夏いちごを買うならネット通販がおすすめな理由
夏いちごは、通常のスーパーで売られることがめったにないです。
品揃えが豊富なスーパーで売っている可能性もありますが、売ってないことがほとんどです。
夏いちごを確実に買いたい方は、ネット通販がおすすめ。
ネット通販では、夏いちごを栽培している農園から直接購入することができます。
いちごソムリエオススメの通販夏いちご品種ランキング5選
ここからは夏いちごのおすすめ品種ランキングを紹介していきます!
【5位】赤い妖精
赤い色が濃い品種です。赤い妖精として販売されています。
【4位】サマーリリカル(長野県限定)
長野県限定品種です。サマーリリカルとして販売されています。
【3位】すずあかね
丸っこい形で、さっぱりした味です。すずあかねという名前で販売されています。
【2位】ペチカほのか
甘さが強い品種です。なつみずきという名前で販売されています。
【1位】信大BS8-9
私が大学院で研究していた品種です。果肉が赤くて、甘さが強いのが特徴です。真心や彩夏という名前で販売されています。
最後に
いちごソムリエの宮崎大輔さんのへ取材をもとに、夏いちごを紹介しました。
夏の時期でも、いちごが食べられるのは嬉しいですね。
夏のお中元として、いつもとは違うもの贈りたいと思っている方や、夏でもいちごが食べたい!という方にはぴったり。
ぜひ、夏のいちごを購入するときの参考にしてみてください!