高級いちごといえば、福岡の「あまおう」や栃木の「とちおとめ」が有名ですよね。
「いちご戦国時代」という言葉もあるくらい、ここ数年は高級いちごの種類がどんどん増えています。
「高級なブランドいちごをお取り寄せしたいけど、どの種類のいちごを買えばいいのかわからない」と思ったことはありませんか?
今回はそんな方に向けて、どういうものが高級なのか、高級いちごの価格帯はどのくらいなのか、などを紹介します。
最後には、いちごソムリエの宮崎さんに聞いた、おすすめの「高級いちごランキング10選」も紹介します!
ぜひ最後まで読んでみてください!
宮崎 大輔
いちごソムリエ
株式会社イチゴテック 代表取締役
信州大学農学部でイチゴの研究を始め、大学院でイチゴの研究で修士号を取得。2013年から農業指導を始め、2019年にイチゴに特化した事業を行う(株)イチゴテックを設立
高級ブランドいちごとは何か?
高級いちごと聞くと、スーパーで並んでいるいちごとの違いが何なのか、気になりますよね。
まずは、ブランドいちごの定義がどうやって決められ、価格がどのように決まっているかについて紹介します。
いちごのブランド価値とは?
高級いちごのブランド価値は、以下の3つのポイントで決まります。
- みんなが知っていること
- 消費者と生産者の約束事、基準を守る
- 第三者が連想できる
①みんなが知っていること
ブランド名を聞いて、誰もが知っていることが必須になります。
「あまおう」は多くの人が知っているため、ブランドいちごとして認めることができるでしょう。
誰も知らないような知名度の低いいちごは、ブランドいちごとは認められず、ただ独自のいちごの名前があるだけとなります。
②消費者と生産者の約束事や基準を守る
いちごの特徴や基準を約束する必要があります。
例えば「あまおう」であれば、福岡県産でJAの基準を満たしたものだけが「博多あまおう」の名前を名乗れます。
ミガキイチゴは、株式会社GRAの基準を満たしたものだけが「ミガキイチゴ」として販売できるのです。
③第三者が連想できる
「◯◯ないちごといえば?」と第三者に質問したときに、いちごの名前が想起されることも重要となります。
例えば、栃木県産のいちごといえば「とちおとめ」、福岡県産のいちごといえば「あまおう」という感じです。
珍しいいちごといえば「白いちご」なども挙げられます。
また品種だけではなく、「桐の箱に入ったいちごは高級だ」という、その包装形態から高級感を連想される場合もあります。
高級いちごの価格の決め方とは?
高級いちごの価格の決め方について、見ていきましょう。
主に3つのポイントから価格が決められています。
- 相場から決める
- コストから計算する
- 提供価値から決める
①相場から決める
いちごの価格には相場があります。
例えばスーパーで売られているいちごの場合、1パック300〜600円くらいです。
逆に高級店の贈答用いちごの場合、1箱5,000円くらいとなっています。
②コストから計算する
生産にかかるコストから計算して、経営が成り立つ利益を乗せるパターンがあります。
例えば、1キロのいちごの製造原価が1,000円だった場合、利益分を上乗せして1,500円で売るなどします。
③提供価値から決める
最後は、相手が払ってもいいという金額に合わせる場合があります。
同じ品種でも、スーパーの自宅消費用なら1パック300円ですが、高級果物店の贈答用なら3,000円で販売されます。
日本で最高級の高級いちごの値段は?
日本で最高級のいちごとされる、岐阜県奥田農園の「美人姫」の販売価格は、なんと1粒5万円。
このいちごは13年の開発年月をかけて作られ、色、艶、香り、甘さ、大きさ全てを兼ね備えた「奇跡のいちご」と言われています。
2023年現在、日本にある高級ブランドいちごの品種たち
ここからは、日本の高級ブランドいちごのランキング形式で10種類を紹介します。
【10位】古都華(奈良県限定)
奈良県のいちごは、いい品種が多いです。「古都華」も奈良県の限定品種で、味が美味しいです。白いちごとピンク色のいちごと3色セットで売っていることが多いですよ。
【9位】さくらももいちご(徳島県産限定)
さくらももいちごは、徳島県佐那河内村でしか作られないいちごです。数軒の農家しか栽培していないため、かなり希少です。摘花をして実の数を減らすので、大粒で甘くて美味しいのが特徴です。特に、関西圏で知名度が高くなっています。
【8位】いちごさん(佐賀県産)
いちごさんは佐賀県のブランドいちごです。現在佐賀県のJAは、高級ブランドいちごとしてのブランディングに力を入れています。佐賀の人気品種「さがほのか」の後継品種として作られました。徐々にいちごさんの知名度が上がってきて、高級いちごとして認知され始めている品種となります。
【7位】博多あまおう(福岡県限定)
福岡県JAのブランド品種です。あまおうは日本で一番有名な高級いちごブランドと言えるでしょう。日本中のどこでも買うことができます。あまおうは、スーパーでも高めの価格設定がされているのが特徴です。海外でも人気なため、輸出もされています。
【6位】ミガキイチゴ(宮城県のGRAオリジナル)
宮城県亘理町の株式会社GRAのブランドいちごです。基準をクリアしたいちごだけがミガキイチゴと呼ばれます。品種は複数あり、「食べる宝石」と呼ばれているのが特徴です。また、東日本大震災の復興のシンボルともされています。
【5位】クイーンストロベリー(千疋屋総本店)
千疋屋総本店で売っている香川県三木町のブランドいちごです。品種は女峰という古い品種です。甘さだけではなく、酸味が強いことに特徴があります。何よりも、いちごの味がとにかく濃いです。果汁が濃く、ガムの噛み始めかと思うほど濃い味になっています。
【4位】白いちご
白いちごは10種類くらいの品種がありますが、どれでも美味しいです。白いちごは希少なため、値段が高くなっています。
【3位】紅白いちごセット
白いちごと赤いいちごのセットになっています。いろんな品種があり、味の食べ比べができるのが嬉しいです。値段は高いですが、食べ比べができるので楽しいです。色が紅白になっているので、おめでたい贈り物にもぴったり。3つ以上の品種の場合もあります。
【2位】超大粒の1粒パック
いちご1粒のみで売っている貴重ないちごです。品種は様々あります。プラスチックパックや桐の箱に入っており、大粒や超大粒なのが特徴です。ぜひいちご好きへの特別なプレゼントや、自分へのご褒美として買ってみてほしいです。
【1位】美人姫(岐阜県の奥田農園オリジナル)
1粒数千円から5万円で販売しています。「人生で一度は食べてみてほしいいちご」です。私も以前食べたことがありますが、美味しかったです。美人姫を食べると、一生の思い出になること間違いありません。
最後に
今回はいちごソムリエの宮崎大輔さんの取材をもとに、高級いちごのブランド価値と価格の決め方について紹介しました。
高級ブランドいちごの品種をランキング形式で紹介しましたが、あなたが食べてみたいと思ういちごは見つかりましたか?
特別な方への贈り物や、自分へのご褒美として、高級いちごをぜひ召し上がってみてください!